個人口座よりも税金が安い?海外FXの法人口座にかかる税金について!

海外FXを個人で行っている方の中で、法人化を検討している方も少なくないと思います。法人として海外FXを行うには、まず法人口座が必要です。その後、法人口座で取引を行うと、個人口座で行っていたときとは別の税金がかかってきます。今回は海外FXを法人口座で行った際にかかる税金について詳細を解説していきます。

海外FXの法人口座をつくる

まず海外FXを法人で行うためには法人口座を開設するところからです。法人口座を開くには、当然のことながら「法人」を設立しておく必要があります。法人を設立すること自体は、20~30万円ほどで税理士に依頼して簡単に設立可能です。海外FXを事業として行う法人にしておくことが、後の税金申告で重要となってきます。

法人口座は、大手金融機関であれば特段手間をかけずに開設可能です。将来的に融資を受けたい金融機関で法人口座を開設しておくと、融資の際の審査がスムーズで便利ですよ。

海外FXの法人口座には「法人税」が課税される

海外FXの法人口座を開いて、その口座でトレードを行っていき、晴れて利益が得られると「法人税」が発生してきます。個人でトレードを行っていた際は、海外FXで得た利益には「所得税」が適用されます。所得税には「累進課税」が適用されるため、利益額が大きくなるほど税率が高くなります。所得税の税率は下記の表の通りです。

課税金額 所得税率
195万円以下 5%
195万円超 330万円以下 10%
330万円超 695万円以下 20%
695万円超 900万円以下 23%
900万円超 1,800万円以下 33%
1,800万円超 4,000万円以下 40%
4,000万円超 45%

 

これに対して、法人に課される法人税は下記の区分で税率が分かれています。

区分 税率
普通法人 年800万円以下の部分 15%
年800万円超の部分 23.40%
共同組合等 年800万円以下の部分 15%
年800万円超の部分 19%
公益社団法人

公益財団法人

非営利型法人

年800万円以下の部分 15%
年800万円超の部分 23.40%
公益法人等とみなされているもの 年800万円以下の部分 15%
年800万円超の部分 23.40%
上記以外の普通法人 年800万円以下の部分 15%
年800万円超の部分 19%

海外FXで法人を設立する場合は「普通法人」の扱いになります。年間利益800万円までの部分には税率15%、800万円を超える部分には税率23.40%が適用されます。年間利益800万円の場合でも、個人の所得税率より法人税率が低くなっているのです。

海外FXの法人維持費

海外FXの法人口座を開いてトレードを行っていけば、個人でトレードを行うよりも節税になります。節税によって、より多くの現金を手元に残すことが可能です。ただし、法人運営には維持費がついてまわります。維持費の中で特に負担になるのが

  • 税理士への費用
  • 住民税の均等割

になります。

税理士への費用

法人を設立すると、決算時に決算書を作成しなければなりません。個人事業主では確定申告の際に申告書を出すのみで済みますが、法人になるとそうはいきません。多くの法人運営者が顧問税理士を雇って、決算書の作成を依頼しています。

決算書も自分で作る」と考えている方もいるかもしれませんが、法人の決算書作成は個人の各店申告書作成よりも圧倒的に難度が上がります。そもそも、個人が自分の本業の間に処理できるレベルの法人税務であれば、税理士という職業はこの世に存在しません。専門的な知識が必要だからこそ、税理士がいるわけです。

顧問税理士へ支払う依頼料は、月あたり3~6万円ほどです。依頼する税理士や会社の規模によって、依頼料は変わってきます。長い付き合いがある税理士であれば、値引きに応じてくれることもあります。ただし、決算書を提出する決算月では別途、書類作成の費用が発生してきます。決算月にかかる費用が10~20万円ほどとなり、月々に支払う費用と合算すると1年で50万円近くの費用となります。

住民税の均等割

法人になると、赤字の場合でも支払わなければいけない税金が発生します。それは「法人住民税」です。法人はその文字のごとく「法的に人格を与えられているもの」ですので、個人と同様に住民税が発生してきます。法人住民税の場合、たとえ年間利益が赤字でも支払わなければいけません。法人住民税の金額は地方公共団体によって異なってきます。以下は東京都の例です。

資本金 従業員50人以下 従業員50人超
1,000万円以下 7万円 14万円
1,000万円超 1億円以下 18万円 20万円
1億円超 29万円 53万円

海外FXの法人を1人で運営する場合、法人住民税が最大29万円かかってきます。金額にしてみると、そこまで高額ではありませんが、「赤字でも納税しなければいけない」点がネックになります。あらかじめ、法人住民税分の資金は残しておいた方が、後の資金繰りが楽になります。

まとめ

海外FXの法人口座を開設してトレードを行えば、個人でトレードを行うよりも有利な税率が適用されます。せっかく稼いだお金ですから、なるべく多く手元に残したいというのは当然の思いです。ただ、法人になることで発生する費用も存在します。税理士への依頼料や法人税の均等割など、毎年一定額が固定出費として生じます。

法人口座を開いて海外FXを行うのは、少なくとも1,000万円以上の利益を安定して得られるようになってからにした方が無難です。税理士によっては「800万円以上」「1,200万円以上」など、法人化の目安が前後してきますが、総じて言えるのは「FXの利益が安定しないうちに法人化するのは時期尚早」ということです。まずは、法人口座を開く前に、個人口座で成果を出せるよう研鑽していきましょう。

逆に、安定して利益を出せるようになれば、法人口座でのトレードはメリットだらけです。個人でトレードを行うよりも圧倒的に資金を貯めやすくなります。現段階で安定した利益を出せているトレーダーの方は、これを機に法人化、法人口座の開設を検討してみてください。