国内FXとはどう違う?海外FXの税金事情について!

海外FXで利益を出した場合、他の金融商品と同様に税金を納める必要があります。ただし、海外FXは国内FXとは別の税制が適用されるため、納める税金額も変わってきます。本記事では、海外FXでどのような税金がかかってくるのか、国内FXと比較しながら解説していきます。

海外FXでは「総合課税」が適用される

まず、海外FXで得た利益は「雑所得」に分類されます。雑所得とは給与所得など他の所得に含まれない所得を指します。雑所得は、原則として他の所得と合算して税率が決められます。この課税方式を「総合課税」と呼びます。

総合課税のもとでは、累進課税が適用されます。累進課税は所得金額が大きくなるほど税率が高くなるしくみで、住民税と合わせると最大で55%ほどの税率が課されます。所得金額の半分以上が税金で持っていかれてしまうのです。

このような事態を避けるために、所得金額が増えてきたトレーダーの多くは「法人化」を選択します。法人になると税金が所得税から「法人税」となり、税率が一律20%ほどとなります。55%と20%では、30%以上税率に差があるので、専業トレーダーとして生活していく方は将来的に法人化する選択肢を考えておくと良いです。

国内FXの税金は「申告分離課税」が適用される

国内FXを利用した場合、適用される税制は「申告分離課税」となります。申告分離課税では、雑所得であるFXの利益を他の所得と切り離して、独自に税率を算出します。国内FXの利益は雑所得の中でも特別扱いという訳です。申告分離課税では、税率は一律20.315%です。累進課税は適用されず、どれだけ所得を得ても税率は変わりません。

海外FXの税金は「利益のみ」考慮される

海外FXの税金を計算する際は、利益のみが考慮されます。通常、税金計算では「利益ー損失」が黒字になった場合にのみ、その残りの利益分に税金がかかります。これに対して、海外FXの場合は損失が考慮されません。たとえ「利益ー損失」が赤字になったとしても、損失は考慮されずに利益のみに税金がかかってきます。

具体的な数字を使って考えてみましょう。たとえば年間利益が100万円だとして、損失が150万円だとします。トータルで50万円の損失になり、通常の所得であれば税金はかかりません。これが海外FXの場合だと、50万円の損失が発生しても、利益の100万円に税金がかかってきます。赤字であるのに、税金を払わなければいけないのです。

なぜこのような状態が生じるのかというと、それは雑所得の考え方にあります。海外FXは雑所得に分類されますが、雑所得というのは税法上「一時的に生じた所得」という立ち位置です。「他の所得に分類されないということは、それは継続的な所得ではない」という判断がなされてしまうのです。

これはFXがまだ世間に広がっていなかった時代に税法が整備された名残でもあります。税法を時代に反映させるために、国内FXによる所得に関しては「申告分離課税」が適用され、税率が低く設定されています。

ただ、海外FXに関してはまだ税法の整備が追いついていない面があります。加えて、海外FX業者は日本の金融庁へ登録を行っていないということもあり、金融庁としては「管轄外の業者に、国内業者と同様のルールを適用させるべきではない」という考えもあります。

このような背景から、海外FXの税金計算では「損失を反映させない」というルールが未だに適用されている状態なのです。

海外FXの税金は必ず申告すること

海外FXで所得を得た場合、下記の基準を超えたら確定申告を行う必要があります。

サラリーマンの方:FXによる年間所得が20万円以上

サラリーマン以外の方(専業主婦、学生など):FXによる年間所得が38万円以上

海外FXを使っていると「海外だから、税務署も把握していないのでは」と考えがちですが、国税は海外FX利用者の所得を厳しく管理しています。国税は日本国内の銀行に対して、海外から多額の金額が入金された場合、その入金口座の個人情報を提出することを義務付けています。誰が、どれくらいの所得を海外FXから得ているのか、国税は把握しているわけです。

これまで確定申告をしなくても、国税から捜査されたことはない」という方は、単に泳がされている可能性が高いとみていいでしょう。納税しない期間が長ければ、それだけ重いペナルティが課されることになるので、あえて通達をしていない可能性もあります。

税金を隠そうとすると、結果的に多くのお金を払うことになります。それだったら、最初から決められた金額を納税した方が得です。

海外FXの税金を減らすには「節税」が必須

海外FXの税金を減らすには「節税」が必須です。海外FXの節税でポイントになるのは「経費計上」になります。海外FXで経費となるのは「海外FXで利益を出すのに関係のあるもの」になります。たとえば、下記のものが挙げられます。

  • FX関連の書籍代、セミナー代
  • インターネット代
  • パソコン、周辺機器代
  • 家賃、光熱費

FX関連の書籍代、セミナー代に関しては、FXの利益と直接関連しているので、100%経費計上できることが多いです。インターネット代、パソコン代、周辺機器代に関しては、専業でトレードを行っているか否かで、経費計上できる割合が変わってきます。専業の場合は代金の半分ほどは経費計上しても問題内でしょう。

ただし、プライベートと兼用の場合は経費計上できる割合が減ってくるので、税理士と相談して金額を決めた方が無難です。家賃、光熱費に関しても、専業でトレーダーをしているかが肝になってきます。事務所として使用している場所であれば、経費を多く計上できます。自宅でトレードを行っている場合、経費計上できる割合はよくて3割ほどといったところです。

ただ、塵も積もれば山となるです。少しの経費計上でも積み重ねれば大きな節税につながります。まずは実践できるところから、経費計上をしていきましょう。

*経費は確定申告の際にまとめて申告することになります。このとき、経費の証明となる領収書(レシート)の提示が求められることがあるので、捨てずに残しておくようにしてください。

まとめ

海外FXでは、国内FXと異なる税制が適用されます。利益のみが課税対象となる等、知っておかないと後々大変なことになる情報も多いです。海外FXで税金を納める必要が生じた場合は、必ず確定申告をするようにしてください。国税にバレていないと思っても、実際は国税が情報をすべて把握しています。

海外FXの税金をしっかり納税してしまえば、何も後ろめたいことはありません。本記事の情報を参考にしてもらって、海外FXの税金と上手に向き合っていきましょう。