怠ると刑事罰の対象に!海外FXの確定申告について解説!

毎年2月~3月になると「確定申告」の季節になります。企業で働いているサラリーマンの方であれば、企業側が年末調整を行ってくれるので、基本的に確定申告を行う必要はありません。ただ、海外FXを行っている場合は確定申告が必要になるケースが多いです。今回は海外FXにおける確定申告について、基本的な内容を解説していきます。

海外FXで確定申告が必要になるケース

サラリーマンの方など、給与所得者の方は「年間利益20万円以上」になると確定申告が必要になります。逆いえば、年間の利益が20万円よりも少なければ確定申告を行う必要はありません。ただし、損失分は考慮されないので注意してください。たとえば、海外FXで30万円の利益を獲得したあとに、その30万円をすべて溶かしてしまっても、「利益30万円」に対して税金が課されることになります。

給与所得者以外の方(個人事業主、主婦、学生など)は、年間の利益が38万円以上になった場合、確定申告が必要になります。

海外FXであれば、確定申告しなくてもバレないだろう」と高を括ってはいけません。海外の徴税ネットワークによって、国税の目は海外FX業者にも向けられています。脱税は立派な犯罪ですので、海外FXで所定の利益が発生したら必ず確定申告するようにしてください。

海外FXと国内FXは課税制度が異なる

海外FXと国内FX、両者ともに利益に対して税金がかけられますが、両者は課税制度がそれぞれ異なります。

  • 海外FX:総合課税
  • 国内FX:申告分離課税

海外FXは総合課税が適用される

総合課税とは、他の所得と合算して所得税額を算出する方式です。海外FXで得た利益と給料などの所得をすべて合算して税金を算出します。総合課税では累進課税が適用されます。累進課税は、所得が高額なほど税率が高くなるしくみです。したがって、海外FXで利益を出すほど、税率は高くなっていきます。

下記、課税所得額ごとの税率となります。

課税所得額 税率
20万円以上~195万円以下 15%(所得税5%、住民税10%)
195万円超~330万円以下 20%(所得税10%、住民税10%)
330万円超~695万円以下 30%(所得税20%、住民税10%)
695万円超~900万円以下 33%(所得税23%、住民税10%)
900万円超~1,800万円以下 43%(所得税33%、住民税10%)
1,800万円超~ 50%(所得税40%、住民税10%)

海外FXで莫大な利益を出すと、それに伴って所得税率が高くなるので注意してください。一度でも大勝をすると、その後に損失を出しても税率が下がることはありません。勝ち分から支払う税金分を残しておくクセをつけると後で困らずに済みますよ。総じていえるのは、「利益を出しても有頂天にならず、常に全体の収支バランスを見ること」ですね。

国内FXは申告分離課税が適用される

国内FXで適用される申告分離課税は、「他の所得金額とは分けて、税金を納める課税方式」です。たとえば、国内FXで50万円の利益を出して、不動産で100万円の利益を出した場合、合算した金額に税金が課されるのではなく、それぞれの金額に税金が課されます。

国内FXにかけられる税率は、利益の大小にかかわらず「一律20.315%」です。海外FXのように累進課税は適用されません。FXにおける年間利益が420万円を超えてくると、国内FXで取引をしたほうが税金面でお得になります。

また国内FXの申告分離課税では3年間、損益通算ができます。損益通算とは、前年に損失の申告をしてくと、翌年に利益が出ても課税されない制度です。たとえば、前年に50万円の損失を出して、翌年に30万円の利益を出したとします。損失と利益を合計するとマイナス20万円の損失になるため、課税されることがあります。この損益通算を国内FXであれば3年間受けることができるのです。海外FXの場合は損益通算ができないため、前年にいくら損失を出したとしても、翌年に利益が出れば課税されます。

 

海外FXは雑所得に分類される

海外FXは総合課税の中で「雑所得」に分類されます。雑所得とは、「給与所得・配当所得・利子所得・不動産所得・退職所得・山林所得・譲渡所得・一時所得、これらのどの所得にも当てはまらない所得」を指します。

競馬など公営ギャンブル、バイナリーオプション、アフィリエイト、仮想通貨での利益なども雑所得にあたります。雑所得同士の利益・損失の相殺は可能です。たとえば、海外FXで50万円の利益、仮想通過で40万円の損失を出した場合、総合課税における年間利益は「50万円-40万円=10万円」となります。

ただし、海外FXと国内FXの利益・損失は相殺することができません。海外FXと国内FXは課税方式が異なるので、別々の科目として処理されます。たとえば、海外FXで50万円の利益、国内FXで100万円の損失を出した場合、一見すると年間のFX成績は50万円の損失です。しかし、互いに利益・損失の相殺ができないため、海外FXの「利益50万円」に対して課税が行われます。トータルで損失を出しているのに、税金を払わなければいけないのです。

このような事態を防ぐために、FXを行う場合は海外業者か国内業者、どちらかに絞ることをおすすめします。

確定申告には白色申告と青色申告がある

確定申告には「白色申告」と「青色申告」の2種類があります。

白色申告

白色申告とは簡易的な確定申告で、節税するほどの所得がない人や事業を始めたばかりの人が利用する方式です。簡単な帳簿作成のみで申告できるので、個人で行ってもそこまで手間がかかりません。

白色申告では以下の計算式で海外FXの純利益を計算して、税額を算出します。

年間の海外FXの純利益=年間の海外FX利益ー海外FXに伴う経費

青色申告

青色申告は、個人事業主として別の事業を行っている人、専業のトレーダー、フリーランスの方が利用する申告方式で、白色申告よりも節税面で優れています。

青色申告では事前に「青色申告承認申請書」を最寄の税務署に提出する必要があります。一度提出して承認を得れば、それ以降は申告承認書の提出は必要ありません。

青色申告の控除区分には「10万円控除」と「65万控除」の2種類があります。65万円控除を受けるためには下記の要件を満たさないといけません。

  • 所得の種類が山林所得のみでない
  • 複式簿記での記帳
  • 不動産所得の場合、事業として認められている
  • 現金主義でない
  • 確定申告時に、損益計算書と貸借対照表を添付する
  • 確定申告の法定期限を守る

これらの要件を満たせれば、65万円の控除を受けることができ、高い節税効果を狙えます。ただし、白色申告と比べて提出するべき書類が増えたり、帳簿の作業が細かくなります。自分の事業を行いながら青色申告の書類を準備するのは至難なので、多くの事業者が税理士に依頼することになります。税理士への依頼費用も考慮して、青色申告を利用するか否か検討する必要があります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。海外FXで年間利益が20万円以上になった場合、個人でも確定申告を行う必要があります。損失を考慮したトータルの利益ではなく、「利益が発生した時点」で課税されるので注意してください。確定申告の義務を怠ると刑事罰の対象になります。追加徴税という形で、本来支払う以上の税金を納めることになるので、申告は怠らないようにしてくださいね。